写真家:土門拳賞受賞者のスナップ撮影スゴワザを公開します! [写真家]
2016年土門拳賞受賞者Yさんのスナップ撮影秘話を紹介します。
30年間、写真家として、撮り続けてきたスゴワザに驚かれることでしょう。
アサヒカメラ誌上で密着取材が公開されましたので、再現して
みたいと思います。 どうぞ参考にしてみて下さい。
写真家Yさんのスナップ手法
① 見事なフットワーク。
①
Yさんは、ある交差点を ウオーミングアップ するように、
何度も往復しながら、「これぞっ!」 と思ったら、すばやく
シャッターを切っていきます。
「あっ」 と言う間です。
② 相手に斜め方向から近づく。
②
「相手にまっすぐ向かうとスグ気づかれてしまうので、
斜めから、そっと、近ズいていきます」
これは、よく使うそうです。
③ 人波を風のように、すりぬけて通る。
③
巧みな足さばきで、音もなく人波をフワッとすり抜け、
被写体の前に来ると、瞬時にカメラを構え、シャッターを切る。
④ 至近距離まで寄る。
至近距離に関しては、これまで何度も出てきましたね。
多くの人は、これがなかなかできにくいようです。
これを、実践すると画面に力強さが表現されて、写真らしく
なってきます。
最初は、遠慮がちになって、つい腰がひけてしまいますが、
思い切って寄ってみて下さい。
以前にも出てきた「素人カメラマン」を名乗る人は、
「60センチまで寄った」 と言ってましたよね。
「望遠レンズを使ったけれどウマくいかなかった」
とも言ってました。
今回のYさんの場合も、1メートルを切ることが多いそうです。
被写体に近寄ることが、苦手なひとは、場所を選んでみてはどうでしょうか?
A)イベント(祭り)。
B)混雑する駅。
Ⅽ)百貨店。
Ⅾ)Yさんが撮っているような交差点。
こういうところは、人が、比較的「カメラ」を意識しないところです。
どうしても、撮りにくいばあいは、「声」をかけることです。
失礼にならぬように、簡単なコミュニケーションを
とるようにしてみるとよいですね。
⑤ レンズは広角を使用。
Yさんは、「35ミリ」 を使用していました。
私は、28ミリ1本で通しましたが、この辺は、
人や、好みによって、変わると思います。
<広角を使う理由> は、前にも言いましたように、
近くから遠くまで鮮明に写る(被写界深度が深い)
ということにつきます。
スナップの場合、普通、ピンとを合わす時間がありません。
若くして「木村伊兵衛賞」を受賞して話題となった女性カメラマンの
梅佳代さんは、歩きながら、あっちをみてはカチッ、こっちをみてはカチッ!
とにかく、頭にヒラメイタ瞬間を、すかさず 「オート」 で撮っていました。
「オート」 なら、ただシャッターを押すだけですみますからね。
ジャーナリストとして有名な 「田原総一郎」 さんと歩きながら
対談していたとき、しゃべりながら、撮っていたみたいですね。
彼女のカメラが「広角」であったかどうかはわかりませんが。
いずれにしろ、素早く、シャッターを押すためには、
やはり、「広角」 が便利です。
だいたい、「24~45ミリ」 を使用している人が
多いような気がします。
⑥ 目立たぬ格好をして出かける。
写真① をみていただければ、分かるように、地味な服装を
しています。
なるべく、目立たぬ方が、カメラに気付かれにくいということでしょう。
さて、
2016年の 「土門拳賞」 を受賞した人がいったいどんなカメラで
どんな撮り方をしていたかを、簡単にまとめてみましたが、
参考にしてみて下さい。
もちろん、すでに、同じ撮り方をやってる人も、中には
おられるかも知れませんが、再確認のつもりで
読んでいただければと思います。
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