カメラマン:良い写真を見分ける手っ取り早い方法はコレです!
カメラマンになるために、まず最初に初心者が学ぶことは?
どういう写真が良いかを見分ける力をつける方法とは?
それを、例を挙げて具体的にお伝えしたいと思います。
「工場立国」(タイトル)
<フオトコン誌>ヨリ
こんにちは。
早速ですが、前回の写真(上)の感想はどうだった
でしょうか?
写真の写り具合が不鮮明で、空間に網目のような薄い模様
も見えますが、これは、ケータイで撮り直した為に起こった
現象です。
原画そのものはスッキリしていますので、そう思って
ご覧ください。
初歩の方は、「良い写真の見分け方」をぜひ、身に付けて
ほしいと思います。
これは、「必定」 だと言えるでしょう。
技術の進んでいる人も、復習のつもりで、
思い出していただければな、と思います。
それでは、写真(上)「工場立国」を見ていきましょう。
まず印象にのこるのは何でしょう?
① 煙
② 数本の煙突
③ 夕日を受ける工場の壁面
④バックの空間とシルエットの建物
見た瞬間、目にはいるのはこんなところでしょうか。
中でも、強く感じるところは、ムクムクと左へ伸びる
「煙」でしょう。
見る者に「工場」を想像してもらうためには、
この「煙」と数本の「煙突」はこの場合絶対に欠かせません。
雲の状態はどうでしょうか?
自分が今、この場所でカメラを構えていると
思ってください。
雲が左側にたなびいているのは、右から左への
風向きを想像させますね。
コレは、写真に「動き」を与えています。
この雲が、モクモクしているほど、工場を印象づけますよね。
ということは、工場排煙が、最も多く輩出する時間も考えて
撮る必要もありそうです。
これは、夕方、夕日が当たる工場を、左側に
入れています。
右下に「ススキ」が入ることで、なんとなく
さびれた(?)工場地帯のわびしい感じが見てとれます。
私は大体以上のような感想を持ちました。
皆さんは、どうだったですか。
撮影者は、この場で、
「工場地帯」を印象付ける写真を撮ろうとカメラを、
構えたわけです。
そんな写真を撮るためには、「工場地帯」を示す
「物」が必要ですよね。
ここでは、「煙突」であり、「煙」であり、「工場」であったわけです。
それらの「道具」で、「工場地帯」であるという
① 「雰囲気」とか
② 「状況」
とかを表現しなければなりません。
そんなことを考えると、ここで
「良い写真」というのは、
① 「雰囲気」とか
② 「状況」
をウマく表現できた写真ということになります。
もう一度、言います。
ここで、「良い写真」 というのは、
工場地帯の「雰囲気」とか「状況」をウマく捉えた「写真」
ということになります。
この入選写真を審査した
プロの「評」も引用してみましょう。
「夕方の時間帯を選び、煙突の煙を印象的に
捉えています。
煙の流れ具合から風の強さも感じられます。
カメラアングルを下げたことで、煙突とススキを
同じ髙さにしている点にも着目しました。
飛行機の位置も計算しているなど、
抜かりない一枚となりました」
注)
選者は、女性プロカメラマンの
「榎並悦子」氏です。
(榎並悦子カメラマン)
岩宮武二プロカメラマンに師事してプロになった人です。
高齢化率が日本一の町を取材した
「日本一の長寿郷」(個展)などで知られています。
(この写真は榎並カメラマンの個展とは無関係です)
だいたい、以上ですが、
いつも言いますように、働きながら独学を
続けている人は、カメラ雑誌の「選評」を
納得できるまで、読み込んで下さい。
その写真を撮っている立場に自分もいる
と想像しながら、「選評」 を読んでいって下さい。
最初は、なかなか理解できなくとも、経験するうちに、
やがて、
なるほどな! と分かる時期が必ずやってきます。
「良い写真である」ことを体の芯までしみ込ますには、
これが、一番手っ取り早い方法ではないかと、
私は、思っています。
年度賞を受賞した人たちの「記録」を
いろいろ読んでみますと、やはり、
「選評」 が何よりの教師であることが
わかります。
とにかく、これを機に
「良い写真を見分ける力」を、
ぜひ身につけていただきたいと思います。
それでは、今日はこのへんで・・・・・。
スポンサードリンク
2017-04-07 10:49
nice!(1)
コメント(0)
コメント 0