良い写真とは~と定義することなど出来ないと言う人もいますが!
良い写真とは何かについて、そんな定義はできない
という人がいますので、ここで言う「良い写真」に
ついて、一応、説明しておきたいと思います。
①
(フジコン大賞に輝いた写真)
良い写真とは何かの定義について
良い写真と、それを見分ける方法について、
前回と、前々回に記事を投稿 しました。
するとネット上で、ふと、次のような文章に出合いました。
「良い写真なんて決めることはできない!
定義することは、無意味だ」
まあ、簡潔に言えば、大体こんな内容の文章です。
私は、 多分こういう人もいるだろうなあと
想像はしていました。
写真を芸術と見た場合、
それを、「良い、悪い」という価値基準で、
簡単に決めることはできないと思うからです。
芸術などといった高尚な論議は、
正直、私などには、ちょっと荷が重いです。
では、私が、これまで
「良い写真を見分けることは、不可欠」 と
お伝えしてきた「良い写真」について、
誤解のないように説明をしておきたいと思います。
前々回も少し触れていますが、
ここで言う「良い写真」というのは、
普通一般に、プロカメラマンが、見て
「いいなあ!」
と感じる写真を指して、言っています。
要するに、
ズバリ、
「 各種カメラ雑誌月例コンテストで入選する写真
とか、
巷で行われるごく一般的な写真コンテストの入選写真 」
だと思って頂けたらいいと思います。
例えば
上の写真① や、
次の写真 ② ③ ④などです。
②
(アサヒカメラ誌1位入賞=Sさん)
この写真は、スランプに陥ってなかなか思うような写真が
撮れなくなったSさんが、考えた末に、撮るレンズを「135ミリ」
1本だけに絞り、
被写体を、自宅に近い神戸港で下船する「観光客」だけに絞って
休日ごとに通って、撮った1枚でした。
外国人の子供が下船する時を狙ったものです。
子供の「表情としぐさ」を実にタイミングよく
捉えています。
絶賛された傑作です。
③
(フオトコン誌推薦・1位)
(原画は、素晴らしい絵図を表現しています)
この写真は、2012年に「ネイチャーの部」で年度賞1位を
受賞した「林」さんの撮った1枚です。
この人は身近な題材から、多くの入選作を出した人です。
③ の写真も、雨の朝、お寺の境内に溜まった水たまりに
浮かぶ花びらを撮ったものです。
「選評」では、
「・・水面の桜を切り取り、静と動の対比が華やかさを
語り掛け、珠玉の作品に昇華しあがった。
作者の 観察眼と優しさ を感じる」
と、激賞された1枚です。
身近に見つけた ”水たまりに浮かぶ桜の花びら” を見事、
作品に仕上げた林さんの「腕前」に、私は感動すら覚えました。
これこそ、「良い写真」 の典型と言いたいところです。
林 さんは、定年後、コツコツとカメラ雑誌を教材に学んで
遂に「年度賞1位」を獲得しました。
ちょうど、10年目のことです。
(林惣一さん・74)
(以前にも取り上げた人)
このあと、個展を足掛かりに、プロへと
進んだ 「70代」 のカメラマンです。
④
(これはPHP誌のグラビア写真・
プロが撮った写真です・参考にして下さい)
この笑顔は、誰が見ても、つい引き込まれて、
こちらまで笑ってしまいそうな1枚です。
ホントに、「いい写真!」 ですね。
以上、
いずれも、選ばれた「良い写真」の例です。
「個性」や、「創造性」を本気で論じる写真は、
ここから先のことだと思ってください。
例えば、
早い話が、以前も少し取り上げました
「三島由紀夫」の割腹自殺などがいい例です。
(三島由紀夫・45)
「三島由紀夫」は、「死」を美しいと捉えた作家です。
いわゆる「死の美学」です。
「老いさらばえて、醜い肉体をさらすには及ばない!」
として、45歳の若さで「割腹自殺」をして亡くなった作家です。
「ノーベル賞候補」にもなった天才的作家です。
「創造性」や「個性」の面から言えば、
「死の美学」は大いにあり得ることだと思います。
しかし、だからと言って「割腹自殺」の写真を
「良い写真」 として、取り上げることは、
ここでは、できません。
これは、分かっていただけると思います。
そういうことで、このブログで言う
「良い写真」の定義は理解していただけたかと
思うのですが、いかがでしょうか?
もっと言うなら、
「働きながら独学」 している人、
特に初心者の方にとって
「良い写真とは何か?」
と聞かれたら、前述しましたように、
「コンテスト入選作」 と答えたいと思います。
もし、疑問に思ったり、聞きたいことがおありでしたら、
コメントでも、メールでも、ご遠慮なく書き込んで下さいね。
それでは今日はこの辺で・・・・又この次に・・・・。
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