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土門拳写真にかける気迫のスゴサ!小説にも通じる入魂の精神!




大丈夫でしたか?

台風と選挙のダブルパンチでしたね。


こちらでは、ヒューヒューと吹き荒れる風の音が1時間ぐらい

続いた程度で終ったようです。


朝、外へ出てみると、屋根のトヨが折れていました。

あなたの地域はどうでしたか?

最近にない強い台風だったですね。




ところで、前回「小説と写真」について書きましたが、

小説を書くカメラマンの例がすくなくないと、

3人のカメラマンを挙げました。


そのあと追加記事を書くつもりでしたが、


このブログ制作会社が、

ブログの「メンテナンス」を行いましたので、

記事投稿が出来ませんでした。


23日、どうにか「メンテナンス」は

終わったようですので投稿します。



「見えざるもの」との格闘



まず「土門拳」のお話から。

「土門拳」といえば言わずと知れたあの「土門拳」です。(笑)


土門.jpg



土門拳は、ある「壺」を撮った時、



「僕の撮った ”壺” の写真は、

壺の裏側まで撮ったと思うんだ!」



病後、車いすでの撮影で語った言葉だそうです。



当時、著名な評論家として知られた

草柳大蔵」さんが、それについて、

次のように語っております。


kusayanagi①.jpg



「限られたアングルからどのようにして、

裏側まで写し込めるのか?」  

「全体像を把握できるのか?」 と。




さらに続けて、


「つまりは、見えないものとの格闘である。

・・・・省略・・・・・

”壺” を存在させる風土から、

材質から、歴史から、陶土にいたるまで、

すべての要素への追求によって、浮かび上がってくる特性。

それこそが、”壺” の存在理由だろう。・・・

その一瞬をズバリつかみ取る力こそが、


”土門拳の格闘” であるにちがいない。」



と言うのです。



「眼光・紙背の徹する!」 というコトバがあります。

(強い視線が書いた文字を貫き、裏に書かれた文意を察する
  という意味です。)


土門は、”壺” をこちら側から見て、向こう側も

見える(想像できる)ように撮影すると、

「草柳大蔵」さんは、おっしゃっているのです。


まさに、「見えざるものとの格闘」 と

いうことなのでしょう。


土門拳には、「古寺巡礼」 という名作があります。


コレを取材するとき、ある仏像の一枚をとるのに、

撮り終わるまで、30分、いや1時間もそれ以上も

かかるのは、ザラであるという話をお弟子さんが、

アサヒカメラ誌に書いているのを読んだ記憶が

あります。


達人といわれるような人は、そこまで、くまなく、

深く観察するのでしょう。



仏像のすべてを読み取ろうとするその姿に

「舌を巻いた!」

というお弟子さんのコトバにいまさらながら、

驚かされました。


又吉が語る小説家の知られざる姿勢



2年前、「芥川賞」 を受賞して、話題になった、

お笑い芸人の「又吉」さんは、



matayosi①.jpg



「受賞者のインタビュー」 で書いておりました。


それによると、


「影響を受けた作家はいますか?」

というインタビューに対して、

「中村文則さん・40」 と応えています。



nakamura①.jpg



中村文則さんは、27歳の時、

「土の中の子供」 という作品で

芥川賞 を受けた作家です。



この人について、又吉さんは、



「中村文則さんの作品は、メチャクチャ好きです」

と述べたあと、


「今まで、多くの人が少しづつ掘って、

もう掘られへんといわれている穴の底で、


中村さんは、

” 爪から血を出しながら、まだ掘ろうとしている ” 

というような印象を受けます。


そこから出る音を聞きたいのです。」



どうでしょうか?


この又吉さんの言ってること、もうお分かりだと

思います。



何かを語りながら、なお、その奥を

追求しようとしている作家中村さんの探求心の

まだ奥にあるものを知りたいと、又吉さんは、

言っているのです。



写真と小説の共通点



写真と小説の共通点は、共に、奥が深いということだと思います。


一枚の写真は、深い感動を与え、様々なドラマを想像させ、

なお、創造意欲を駆り立ててくれます。



小説もやはり同じことが言えると私は感じています。


一つのテーマを掘り下げていく。

そこに、「写真も」「小説も」 さらなる輝きを増していく

のではないでしょうか!



写真で言えば、



「竹」の高間信二、
「流氷」の「中川~」
「広島」の「福島菊次郎」
「バス停」の「某サラリーマン」
「風景」の「前田真三」



挙げれば枚挙にいとまがありません。

一つのテーマをトコトン掘り下げてきたカメラマンです。


あなたが、もし、これまで「いろいろな対象」を

とってこられたなら、そして、今、「なかなか伸びない」

と悩んでおられるなら、撮る物をここで

「一つ」に絞ってみられることをおススメします。


「花」「川」「海」「石」「桜」「波」「岩」・・・・


数年前の「フオトコン誌」に「赤いポスト」を撮り続けた人が

載っていました。

写真展も開いたことがあるそうです。


と、いうわけで、

自分が、「コレ」と思った物をトコトン追求してみて下さい。

キット、「何らかの手ごたえ」を見出されると信じます。


私の場合ですと、それは、「覚せい剤」 でした。



今日の記事があなたの撮影に何かの「ひろがり」をわずかでも

持たらせてくれたら嬉しいです。


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