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風景画像①.jpg


         

写真展:若者の個性と世界観が新鮮で驚きました!

高校生の作品に世代の違いを感じました。




先日の日曜日、私の住む地域の写真展(イラスト含む)を観てきました。


今回は、高校生がメインで、一般人との合同展示会

という形をとっていました。


複数の高校からの出品作を見たのは初めてでした。


ほんとに、新鮮でしたね!


これまで、毎日のように写真を見ていますが、ほとんどが

「オトナの作品」 です。



今回、高校生の作品を観て、やはり世代の違いを

感じましたねえ!



彼らには、すでに、自分の世界があって、その表現に苦心している

作品が多かったようです。



「アニメ」 の影響が強いのでしょうか?


学生や、少女の「秘めたる我が世界」とでもいえるような


うちなる、イメージがすでに出来上がっているようなのです。



展示会の写真撮影は、基本的に禁止されていますが、

高校の先生らしい人にお願いして許可を頂きました。


(仰々しくない撮り方でならということで
ケータイで、ソーっと撮った数枚です)



<次の作品数点についての感想です。>



街頭暗闇高校.jpg



例1)


この作品をみて、どう感じられたでしょうか?



作者Bさんは、

「進路を迷っています」

とコメントしていました。



私は見るなり、ミステリー「赤い霊きゅう車」を思い出しました。

推理作家の「山村美沙」の作品です。

ドラマにもなったのでご存知の方もおられることでしょう。


娘の「山村紅葉・もみじ」さんが出演している作品で、


yamamura①.jpg
(山村紅葉さ)<ヤフー検索ヨリ>



葬儀屋を中心として女優「片平なぎさ」が事件を

解決していきます。



① の作品を見た瞬間、遠くの灯りがテレビドラマの冒頭で

あたかも、ろうそく畑のような灯りの群れの中をゆっくり歩みながら、

「片平なぎさ」 が、意味ありげなトークをつぶやくところから

ドラマがはじまるわけですが、そのときの「ろうそくの灯りの群れ」が

作品 ① の遠く向こうに群がる灯りと重なったのです。


そして、淋しそうな街頭に照らされた薄暗い坂道を

ゆっくり、下っていく霊きゅう車の姿が、見えたのです。

もちろん、作品には表れていませんが、私の頭には、

ハッキリとそれがイメージとしてありました。


ちょっとオーバーかもしれませんが、地獄へ向かう

霊きゅう車のようでもありました。



例2)

  暗い色調(ダークな青)をバックにして、
  ヒザを抱え込むような恰好で座っている女性。

  アゴをヒザに載せて、目はヤヤうつろな感じ。
  何か不安げでもあり、迷いを持っているかのようにも
  思えるような風情です。

  全体としては、暗ーい自室で考えこんでいる少女
  とでもいったらいいでしょうか。

  (作品がないのでイメージしにくいかも
   わかりませんね)




さて次はセルフポートレートです。

例3) セルフポートレートの作品は全体の色調が、

   セピアでシックな感じが印象的てきでした。

   「フロに入った時の気持ちのいい感じ」

   を幸せ感として表現してみたとコメントがありました。   


  次の ②③ のイラストを合わせた感じといえるでしょうか?

   あなたのイメージで合成してみて下さい。


 とにかく、「セピア」 の色合いがすばらしかったです。

 久しぶりに、この色に出会いました。


 以前、風景写真で、この色合いをうまく表現した

 作品を見て、感動したことがありました。



sepia①.jpg



syoujyo①.jpg




高校生たちには、すでに自分の現在の

世界ができあがっており、

それを写真でどう表現するか? 


そこを、彼らなりに、いろいろ工夫している様子が

見てとれるようで、私としては、「新鮮」 でした。


それは、概ね「心象写真」といえるような作品が

多かったようです。



帰りに主催された高校の先生と話をさせていただいたのですが、

高校生としては、「テーマ作りがおおきな悩み」 だと

語っておられました。



私は、持っていた一冊の本を、差し上げました。




このブログでもご紹介したことがありますが、


テーマ探しには、素晴らしいヒントをあたえてくれます。

他にも、多くのアマチュアやプロがどのようにして、

作品作りをしているのか、その苦労話や、失敗談、

コンテスト入賞にかける写真家魂・・・等々

普通の本では、とても読めないカメラマンの

隠れた、裏話など、とても参考になると思います。


何よりも、写真を撮る彼らの秘めた「熱意」が

大きな刺激になります。



私は独学でしたので、その当時、新聞や雑誌の

記事を切り抜いて、集めたものでした。


「彼らが、どんな考えを持ち、どんな動機で写真を始めたか?

どんな、写真経験をして、コンテストを制覇したのか?」


それらの記事に出てくるカメラマンたちの写真にかける

並でない情熱に私は、いつも励まされていました。



この本は、写真を学ぶ人にとって、さまざまなことを

教えてくれます。


写真学校などでは知ることのできない、珠玉の一冊

と言っていいかもしれません。


私は、いろいろと記事を探してその切り抜きをしてきましたが、

もはや、そんな面倒なことをする必要はありません。


この本1冊あれば、なまじ、学校に行く以上の価値が

あるのではないかと私は、思うのです。


100人以上のカメラマンたちの生きざまは、

まさに圧巻です。



高校の先生も、非常に喜んでくださいました。


写真を学ぶ高校生のみなさんの道案内に

すこしでも役立ててもらえたら・・・・・・・!

一生懸命フォトグラファー列伝




それでは、きょうはこの辺で・・・・・・・。





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カメラマン:初心者が個性や才能を発揮する鉄則と実例!

こんにちは。


前回、

「自分のような写真オンチだった超凡人が見つけた

「才能の育て方、能力の伸ばし方」

について、2回に分けてお伝えすると申し上げました。



今日は、その2回目です。


誰でも才能は伸ばせます!



もう一度、その方法を挙げますと、



① 思考
② 感情
③ 努力
④ 頻度(繰り返し)
⑤ 楽しむ



ということになります。



読まれて、どうでしたか?

「なんや、こんなこと?」

とおもわれましたか?




そうです。

こんなに「シンプル」なことなんです。



私が、調べて、調べて、調べた挙句にまとまったのが、


この 「5つ」 だったのです。




自己流ではダメと思いましたので、

調べた資料、書籍、雑誌なども挙げておきますね。


1)能力開発研究者

2)自己啓発書

3)大学教授:体験

4)大学出身者で・企業に落ちこぼれ、
  能力開発に没頭して成功した人。


特に4)は、参考になりました。




ともあれ、上記の「ノウハウ」で、

写真に全くの無知だった私の「写真脳」が

わずかづつですが、育ってくれたのです。



そうして、いろいろある新人賞の候補になったり

個展を開かないかという話なども出始めました。



こんな話をするのは、正直、私にとって、

ずいぶん「おこがましいこと」と思うのですが、

ド素人でも、「方法」 を地道にこなしていけば、

実力は伸びるものだということを知っていただけるのでは?

と思って書いております。



ただ、ここで誤解する人がいますので

言っておきたいのですが、
 
「賞」 を取ったからといって、一気に収入が伸びると

勘違いしないでくださいね。


私の場合は、注文が増え、

収入もそれなりに高くなっていきましたが、



それは、一般企業に「フリーカメラマン」として、

勤務していたからにほかなりません。




例えば、

「酒田市土門拳文化賞」を10年かけて受賞した人(50代)が

あります。

かなり前にもこのブログで触れましたが、

この方は、その後、独立したものの、なかなか

生活できるには至らず、ずいぶん苦労されていたようです。


そんな人はザラにあります。


この辺を誤解しないで、読んで下さいね。

このブログを読んで下さっている皆さんには、

あまり関係ないことかも知れませんが、

参考までに聞いておいてほしいと思います。


個性を活かし&伸ばす方法 




才能を伸ばす方法として、ここでは、


分かりやすいようにポイントを、「3つ」 に

絞ってみました



① 思考
② 努力
③ 頻度(継続)



この3つを続ける精度と頻度によって、上達のグレードが

変わってきます。



それでは、「説明」 に入りますね。



次の写真をご覧ください。



onnna①.jpg
<アサヒカメラ誌バックナンバーヨリ>




おんな2.jpg
<アサヒカメラ誌バックナンバーヨリ>



コレは、美容師(Mさん)として働くアマチュアカメラマンの写真です。

年齢は50代ですが、30代初期の頃、写真を

始めたそうです。

1999年にカメラ雑誌「アサヒカメラ」の

年度賞カラーの部「1位」を受賞しています。

写真を初めて、大体「6~7年ぐらい」かかっているようですね。



Ⅿさんの場合コンテスト応募の初期の頃から、

一貫して、女性写真を撮っていたようです。


私が、この人を知ったのは、「長谷川・今人」

という名に関心を持ったのが初めです。 (笑)



「長谷川」というのはよくありますが、

「今人=いまじん)」という名は珍しくありませんか?



サヒカメラのバックナンバーを見ながら、

この「今人」という名が時々入選するたびに、

目につくようになりました。



入選写真は、みな 「女性」 です。

複数の女性であったり、一人であったり。


とにかく、女性ばかりを撮る人でした。


美容師という職業柄かもしれません。


山の小道を歩く二人の少女であったり、

時には、ポーズを変えて、草原に二人を、

頭を寄せ合うような形で
          
仰向きに寝かせて撮ったり、

いずれも、被写体は、女性ばかりです。


入選作の一連の写真を見る限り、「テーマ」 は

女性なのです。


つまりは、この場合は、「女性」 を撮ることが 

Ⅿさんの 「個性」 であるといってもよいでしょう。


個性については、これまで随分触れてきましたので

ここでは、とりあげずに次に行きますね。




さて上の3つのポイント



① の「思考」 についてです。


これは、文字通り、

「思いをめぐらせ、考えを深める」ことです。


別名、「複眼思考」 とも言います。



「アングル」、対象の「格好」、「表情」、

・・・・・・等々納得のいくまで、対象を

動かします。


天候や風の強さなどもそうでしょう。


センスを磨くには、「情報を増やすこと」 と

以前に書きましたが、Ⅿさんの持ってる情報を

「ああでもない、こうでもないい」と

すべて出し切って、シャッターを押します。


ストーリーを描くか?  

形を追求するか?

幻想的な状況を追うか?

女性の美しさを表現するか?

・・・・・・・・・・・

Ⅿさんの思考を広げることによって、

被写体は、いかようにも変化していきます。



ここでは、自分の思いがどこにあるかを

徹底して追及していきます。



ここで、絶対あきらめてはならないです。



コレが、「思考」 です。

「思考」 は「コトバの組み合わせ」 です。


あなたの持つ「情報」、「コトバ」 が

存分に発揮されるところです。



これからは、「何となくとっている」 と感じた時、

もう一度、踏みとどまって、「思考」 して下さい。

必ず、「何か」 があるはずです。

ここで大事なのは、

「集中」 です。


思考を、被写体に

「フオーカス」して下さい。


観察し続けるのです。



ここで、


② 努力がいるのです。





努力の意味は?




② の 努力について。



「観察し続ける努力」 「思考し続ける努力」


フアインダーをのぞいたり、はずして考えたり、

あなたは、我を忘れて、思考の中に没頭します。

他には何も頭にはいってこない!



「無我夢中」 の状態です。



今、多くの人が注目する「将棋」の

「藤井六段=15歳」 は、対局を終えての帰り道

将棋を考え続けるあまり、何度も、ミゾに落ちたことは

皆の知るところです。



「藤井六段」 は寝ても覚めても、という感じです。


しかし、私たちごく普通の人間にとっては、

たぶん、彼と同じことをするのは無理なことです。


そこで、「1時間」いや、「30分」 でもいいです。

なんなら、「10分」 でもいいです。


「思考し、観察すること」

を続けて下さい。

 
コノ 「無我夢中」 の状態が、


モノスゴク重要です。



いずれ分かっていただけるときがあると思いますが、

この状態こそ、「個性」 をイカス時なのです。

「創造している」 時なのです。

 

巨匠 「土門拳」 は、”仏像” を撮るとき、


「仏像」 と 対峙(向き合う)して、

30分でも40分でもその場を離れなかったと

お弟子さんが、「アサヒカメラ誌上」で

話しているのを読んだことがあります。



② の「努力」は、つらい努力では、ありません。


もし、苦痛で苦痛でたまらないという人は、

中止してください。



なぜなら、この場合の努力は、「われを忘れて」

対象と一体となっている時で、「つらい」 より、

むしろ、「快い」「リラックス」の状態であるからです。


撮っている自分が気がつかないだけです。


一度、意識してみて下さい。



頻度について!



では、③ の「頻度」について。



コレは、同じテーマや、同じ被写体に向き合う頻度をいいます。



簡単に言えば、

「繰り返す」

ことです。


それも、1度や 2度ではなく、

文字通り、「頻繁」 にです。



自分の「才能」「能力」 を伸ばすかどうかは、

まさに、ココ にかかっています。


天才ならいざしらず、

凡才の場合、自分の「才能」や「能力」は


「頻繁に繰り返す」


ことが、それを育て、伸ばすことにつながります。


このことが「鉄則」だといえるでしょう。



ただし、今よく言われる


「引き寄せの法則」

「宇宙の法則」

「右脳の法則」

・・・・・・・


等々は、きょうの話には一切ふくまれておりません。



ということで、



簡単にまとめてみますと。



まとめ



ごく普通の能力の人が、自分の個性や才能を

伸ばすには、



①思考

②努力

③頻度(繰り返す)



この3点が「エキス」といえます。



その傑作が上の写真①②です。


コレは、もう、「一級の傑作」 ですね。


一流雑誌に出しても充分通用する写真だと

私は思います。


もちろん、作者の美容師 Ⅿさんは、先ほどの「3点」のポイントを


長年の月例コンテストでその個性や才能を

充分、育て、伸ばしてきた人と言っても

過言ではないでしょう。




他に

・「感情」 とか ・「楽しむ」とかありますが、


これらについては、また、項を改めてお話しますね。




それでは、今日はこの辺で・・・・・・。





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カメラマン:才能を育て能力伸ばした超凡人のおバカな方法!

今日は、次回と2回に分けて、


私のような写真オンチだった超凡人が見つけた

「才能の育て方、能力の伸ばし方」

について、お伝えしてみますね。



マンネリのカベを突き破ろう!



「 写真を撮るちゅうのんは、己(おのれ)  
 
撮るちゅうことやで~、もっと独自性をだせ~~~!」 


プロの仕事にようやく慣れてきたころに読んだ

評論家、「重森弘淹」 のコトバです。


私は、なぐられるような衝撃を受けました。



「君ら、いったい何を考えとんや? ええっ?!」



アクの強い 「大阪弁」 で、詰め寄るようにして、

読者に呼びかける「重森弘淹」の口調には、読む者の

「魂」 を揺さぶるような響きがありましたねえ!




以来、私は、

「 己とは? 独自性とは? その本質とは? 」

ということを、考え始めました。 (遅いかなあ?笑)


図書館に行って、本も漁りました。


毎日毎日仕事以外は、そのことを考えていたように

思います。



この頃なんです。


私が、「才能」や「個性」、ひいては「能力」 というものに、

本気に、向き合ったのは。



数年、は、「暗中模索」状態が続いたと思います。


いや、今なお、続いていますね。


写真は、求めれば、求める程、奥が深くなっていきます。



しかし、「重森弘淹」 に衝撃を受けてから、

何年か経って、どうにか、自分なりの結論が出ました。



それが、前回も書いた次の ⑤項目 です。




① 思考
② 感情
③ 努力
④ 頻度(繰り返し)
⑤ 楽しむ




プロとして、仕事をしながら、上に挙げた

⑤つを少しづつ、実践していきました。


いや、仕事として、撮る写真を通じて、

この 「5点」 を試していきました。



果たして、「能力」 なんて

どこまであるのか? 無いのか?

サッパリ見当もつかない自分の内面を掘り起こす

作業をすこしづつ、現実の仕事に盛り込んでいったのです。



地道に、コツコツ続けた結果、どうにか成果が

表れ始めました。



特にその頃、「テーマ」 にしていた


「覚せい剤」
「健康」


といったジャンルで、自分の思いを出せるように

なってきたのです。



「健康」 というテーマでは、

自分の体験と取材でまとめた作品が、

ある中堅出版社主催のコンテストで、

「フオト・ノンフィクション賞」(以前に取り上げたことがあります)

を受賞できたのですが、


私にとっては、初めての写真賞でした。(30代の終わり頃)


写真に関する「賞」はいくらでもありますが、

これは、そんなに大きなものではありません。




最近は、「俳句と写真」とか「エッセイと写真」とか、

文章と写真をコラボした「写真賞」が

増えてきています。


よく言われる


「ルポルタージュ方式」
「ドキュメント方式」


などにかなり近いものかなと思います。




いずれにしても、しがないカメラマンとしては、

やはり、嬉しかったですね。




そして、自分で突き止めた


「才能や能力の伸ばし方」


は、完全とはいえないまでも、かなり

効果が望める方法だと、納得しています。




それでは、もう少し突っ込んだ説明を

次回でお伝えしてみたいと思いますので

楽しみにしていてくださいね。






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カメラマン:プロになっても最初はこんな方法で撮ってました!


前回「おもしろい話」として、小説家の物語を

作る過程を取り上げました。


それらは、「天啓」 とか「神の降臨」とか

呼ばれたりしますが、このことは、ごく普通の

凡人には、めったにあることではないと思いますので、

ここでは深くは触れず、もっと身近な話に戻して、



今日は、私自身がプロになったあと、

最初どんな方法で撮っていたかを知っていただくのも

面白いかもしれないとおもっています。



そのあとで、

私が、「才能や個性」について、真剣に考え始めたことを

お話しします。

そして、さらに、

「個性」や「才能」伸ばす方法にもたどりついたことに

言及していきたいと思います。



あなたも、

非常に関心のあるところでもあると思いますので、

一度試考えてみていただきたいと思います。



私はこうして撮りました



先に、私が辿り着いた「才能」「個性」を

育てる方法を書いておきますね。



写真を学ぶ上で才能や能力を伸ばす方法は、

次の「4つ」をさします。

(あくまで私の場合です)



① 思考
② 感情
③ 努力
④ 頻度(繰り返し)



詳細については、のちに説明します。



ところで、

私が「才能」とか「能力」などについて、真剣に

考え始めたのは、プロになって、1年ぐらいたった頃で、

最初から考えていたわけではありません。




カメラマンの場合、それほど「能力」にこだわらなくとも、

普通に努力をする人であれば、ほとんどの人がカメラマン

になれると、今の私は思っています。


何故かというと、「カメラ」 という機材が仲介されて

いるからです。


つまり、被写体に向けてシャッターをおせば、誰でも、

写真がとれてしまいます。


音楽や美術や文学となるとそういうわけにはいきません。



なので、写真を学ぼうとすれば、まずカメラの

使い方さえ覚えれば、写真というものは撮れるわけです。

たまたま子供が撮った写真が、入選するというような

ことも起こり得ます。



逆に言えば、写真家への門戸は誰にでも

開かれているといってよいでしょう。




私は、プロになって「1年」ぐらいは、とにかく

注文者(クライアント)に気にいってもらえるような

写真ばかりを夢中で撮っていました。



<例えば>


「雑誌のグラビアの写真をとってほしい」

という注文が入ったとしましょう。


次の写真をご覧ください。


miura1.jpg
<文芸春秋バックナンバーヨリ>


デザイナーと作家が「本について語る」という

雑誌「文芸春秋」のグラビア写真です。



二人の人物が、二つの書棚をバックに写っています。


もちろん「プロ」が撮った者です。

普通は、撮影者の「ネーム」が入っているのですが、

この写真には、ありませんでした。


それは、ともかくとして、私もこれと同じ様な写真は

かなり撮ってきましたが、こういう場合、撮り方というものは

大体「パターン」がきまっています。

多くの雑誌を開けば、いくらでも類似写真が

出てきます。


私は、こういう写真を撮る場合前もって、

アレコレと雑誌類をかたっぱしから開いて、

そのパターンを頭につめこみました。


どんな人が撮っても、こういう写真は、そう変化のある撮り方

をしてはいません。


だれが見ても、分かるオーソドックスな撮り方を

しています。


それを覚えていて、大体似たような撮り方を

してきました。


こんなところで、「個性」だの「オリジナル」だの

と言ってる場合ではありません。


二人の女性が

「本について語る」 

という雰囲気が読者に伝わればいいわけです。


その雰囲気は、この場合、バックの高い本棚を

配置することで、果たせていることになります。



個性にこだわらなくとも、雑誌の写真が撮れる

ということが大体分かっていただけると思います。


もちろん、雑誌の種類によって、そのへんは、変わってきますが、

私の場合最初の頃は、とにかく上記のような「要領」で

撮っていました。



まあ、カメラマンにもよるでしょうけれど、

プロが、要求にこたえる写真を撮る場合、

こんな撮り方をする者もいるという一例です。


構図に執着しすぎると失敗することも・・



私は、構図など熱心に勉強したほうではありませんが、

上のように、すでに撮られた多くの写真を乱雑にあさることによって、

写真の型というものを身に付けていったように思います。



もう大分前ですが、「構図」を見てほしいといって、

相談してきた男性がいました。



送られてきた10枚ほどの写真は実によく撮れていました。


ただ、

それは構図の方程式にキッチリはまっているという意味においてです。

内容は、正直なところ「イマイチ」でした。


率直な感想を送ってあげたのですが、ご本人も、

なるほどと納得されたようでした。



構図にこだわるあまり、肝心な作品がウマく出来上がっていなければ

本末転倒であるということになってしまいます。



かなり前にこのブログでも取り上げていたと思いますので、

そのうち探して投稿してみますね。


ひょっとしたら、あなたの参考にしていただけるかもしれません。




それでは、次回で「才能」「個性」の伸ばし方に

ついてお伝えしたいと思います。



今日はこのへんで失礼しますね・・・・・・・・・。




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カメラマン:独学者の才能の育て方?孤独な独学を支えたのはコレ!

個性や才能をどう考えていますか?




お元気ですか?


どうやら、天気が暖かくなってきそうですね。

私は、寒さに弱いほうなので、待ちわびていました。(笑い)

写真を撮るのにも、外出しやすくなりますね。



冬の厳しさを撮るのが好きな人にとっては、

ひょっとして、まずいかも?




さて、今日は、ちょっと

「おもしろい話」

お伝えしようかなと思っています。




このところ、このブログで


「個性」
「オリジナル」
「独創性」
「才能」


などについて、書いてきました。


その間、何通かのメールもいただきました。


やはり、皆さん、こういう事柄には、とても

関心を持っておられるようですね。


まあ、当然と言えば当然なのですが、


正直なところ、

「 関心はあっても、その見つけ方や、

伸ばし方がわからない 」


という人が多いように思います。


私など、自分の過去を振り返っても、

その最たる人間の一人だったのではないかとと思います。


写真を学ぼうと、いさんで写真大学に入ったものの、

全くの素人だった私は、何を取ったらいいのか?

どう撮ったらいいのか?

サッパリ見当がつかず、右往左往するばかり!


前述の

「個性」や、
「才能」

などについて、考える余裕さえなく、

もう、それ以前の問題で四苦八苦していました。(笑)


しかし、

かれこれ30年近く「写真」と付き合ってきてみると、

良くも悪くも、少しは、写真についてしゃべれるように

なったかな? と感じます。


ほんの少しですよ。(苦笑)



まあ、そんなわけで、先に書きました

「おもしろい話」

に移りましょう。




おもしろい話? これは才能か?



「おもしろい話」 っていうのは、つい先日、

読んだ本で、ある作家が物語を創る時のことを書いていた

次のような話なんです。

抜粋して、簡単に載せてみますね。




 ・・物語は、ある日突然、私の中にひとりの人物が

やって来るところからすべてが始まる。・・・・


取材などをしているうちに、私の中に宿ったその人物は、

私に、何のことわりもなく、いきなり勝手気ままに動き

始める。


” ねえ、あなた、いったいどうするきなのよ? ”


とつぶやきながら、私は、その人物と一緒に悩み、迷い、

その様子を必死で書き留めていく。 ・・・・・・・。

話は、とんでもない方向に進んでいく。


私は、その人物に翻弄されてしまう。

だが、私は、それが一番おもしろい。

かくして、私は、一つの物語を書き上げてしまうのだ。

・・・・・。



ーーーここまで





どうですか? みなさん?



この作家は、「幸田真音(こうだまいん・67)」という

経済小説を得意とする女性作家です。

証券会社や銀行で働いていた経験をもっていて、

10数年前に書いた 「日本国債」 という本が

ベストセラーになって、話題になりました。



私は、以前、「証券会社」 に努めたことがありますので、

この作家が、「証券会社」 に勤務をしたことがあるというのを

知って、興味をもっただけで、本を読んだわけではありません。



全く不純な動機だったなあと思うのですが、

何かに興味を持つのに、こんな形もあるんだと

勝手に納得してるんです。(笑)


正直、これまでこの作家の本を読んだことがありません。



ところが、どういうわけか、ふと幸田さんの

「エッセイ」が目につき、図書館で借りて読んだ本に

出ていたのが、上記の「文章」だったのです。



「あっ、ここにもこんな作家がいた・・・・」

と、ちょっと驚きました。


作家には、時々こんな人を見受けますね。


私は、本を読むのは、嫌いではないのですが、「サスペンス」ものは

本も、ドラマも、大好きですね。(笑)



実は、ミステリー作家の 「内田康夫」 さんも、

「幸田真音」さんと同じようなことを

書いております。



つまり、お二人共、

「自分の意思とは関係なく物語が出来上がってしまう」

と言っているのです。



割腹自殺をした「三島由紀夫」なんかも、

そんなことを書いてましたね。(以前に触れました)




「おもしろい話」 

と幸田真音さんは、サラっと書いているのですが、


私が、こんな事実があることを初めて知った時は、

スゴク驚いたものでした。


その後、時が経つと共に、こういう人が、世の中には、

けっこういるんだなと思えるようになりましたが、

それにしても、

こんな現象は、「才能」 と言うべきなんでしょうかね。



長々と作家の話をかいてきましたが、


実のところ、

写真の世界にも、上記のようなカメラマンが

見受けられるのです。


特に、独学者や、コマーシャルの世界には、

よく、そんな人が、いるようです。


自分の意思とは関係なく、次々と絵が浮かんできたり、

幻想的な世界が開けてきたり・・・・・。



次回で、その例を挙げて、才能や育て方についても、

触れてみたいと思います。






それでは今日は、この辺で・・・・。




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