SSブログ




風景画像①.jpg


         

良い写真ってどんなの?コンテストに入選できる写真の撮り方は?




良い写真とか、コンテストに入る写真なんてどんなの?
初心者の方は、やはり良い写真を見分ける力が不可欠!
それを、知れば撮り方も自ずと決まってきます!




良い写真の実例を見ましょう




「発表の日」
合格発表③.jpg
(撮り直して掲載しておりますのでちょっと
見にくいですが、原画は、ちゃんとしております。)



この写真をご覧になってどうですか?


アサヒカメラ誌の月例コンテストで

「2位」 になった作品です。


私が、写真を学び始めた頃、もし、このような写真を見せられて、
感想を聞かれたとすれば、どうだったでしょう?


もはや、お手上げもいいところだったでしょう。


「いったい、この写真のどこがいいの?」

もじもじと、口をにごしていたに違いありません。(笑)


まあ、それはともかくとして、次へすすみましょう。




選者はプロカメラマン 

「ハービー山口」 氏です。

「ハービー山口」氏については、カメラ雑誌でもよく
見かけますから、ご存知の方も多いと思います。


ハービー山口.jpg
(ハービー山口(66)カメラマン」(Yahoo!検索ヨリ)


10年のロンドン滞在経験があり、海外でも評価された
プロカメラマンです。

エッセイなども手掛けており、今、人気カメラマンの一人です。



では、写真 ① にもどりましょう。

いったい何で、この写真が 「良い写真」 として、コンテスト

「2位」 にえらばれたのでしょうか? 




「タイトル」 は 

「発表の日」
 
となっていますから、女性たちは受験生なのでしょうね。

よく見ると、「若い女性」ばかりですね。

たぶん
・「女子大学」?か あるいは、
・「宝塚の音楽学校」? か、それとも
・「女子専門の~学校」
あたりでしょうか?

そんな感じですね。


バックには、桜が咲いており、その向こうには、ビルと歩道橋(右端)
のようなものが見えますね。

このバックを見れば、都市だなという見当がつきます。


人物は「表情」に最大の注意!




大事なのは、受験生たちの「表情」 です。

人物が写っている時は、この表情が大切です。

この表情いかんで写真が良くも悪くもなります。

良い写真であるかそうでないかの分かれ目です。


みなさんも、人物を入れて撮る時は、1にも2にも「表情」に
注意してくださいね。


人物が入っている場合は、ほとんど「表情」で、写真の良し悪しが
決まると言ってもいいくらいです。 

もちろん、例外はありますよ。


それと、「姿」「格好」にも、充分気を付けて下さい。


写真①の受験生の顔は、やや左の笑顔の女性以外は、

皆、「うつむきかげん」でどこか「不安な面持ち」が見てとれます。


特に中央のセーラー姿の女性の視線は、いかがですか?・・・・。

こころなしか、「緊張しているふう」にさえ見えます。



それでは、選者「ハービー山口」氏の 選評を

見てみましょう。


コンテスト「2位」に選んだ選者の評は?




・ <選評>


 若い女性たちが、笑顔とは逆の表情を浮かべ、
重々しい空気を作り出しています。

まず、この表情の硬さがなにごとか? と思わせます。


作者のコメント(添え書き)に

(宝塚音楽学校・合格発表30分前)

とありましたので納得がいきました。


何というタイミングを思いついたのでしょうか?

発表後の喜びや失意を見せる写真は多くありますが、

このタイミングでの”表情”は貴重です 




こうして、選者の評をみると、

注目はやはり「表情」ですね。


「この表情の硬さがなにごとか?」

とあります。


写真の作者は、この瞬間を取ろうと、手前のポジションで、

「今か、今か」 と待ち構えていたことでしょう。

発表の掲示板が手前にあることでしょうから、
多分その脇ぐらいから、カメラを構えていたことでしょう。

この場合、広角で寄って撮るのは、少し無理があるように
思います。


多分、中望遠レンズで、フレーミングしたと思われます。


この作者が、何を考えて撮ったかを推察しますと、


・ 学校の「合格発表」を撮る。
・ どのような学校か?(田舎か都市か?)
・ 季節は何時か?この場合(春)

・ 作者の撮影意図は「合格結果」ではなく、
  「発表直前」 の受験生の気持ちを表現したい。


こういうことになると思われます。


特に、最後の「発表直前」の女性の気持ちは、
評にもありますように、これまでよく見た

「合格の喜び」 の瞬間ではなく、
「結果発表前」 の瞬間を狙ったわけです。


同じ「合格発表」 の写真でも、目のつけどころを
変えて撮ったといえましょう。


「発表30分前」の受験生たちの表情がどうなのか?

自分の意図する場面がやってくるのは何時か?

おそらく、息をころして、そのタイミングを
まっていたに違いないと思います。


そんなことを、考えながら写真を見ていると、
カメラを構えて、ひそかに、タイミングを狙っている
作者の心情が、ヒタヒタと伝わってくるようです。

カメラマン発表日.jpg



「2位」 に入ったこの 写真① の良さを、評から、
知ると共に、これを見て、この次からは、

「こういう場面」を撮るときには、こんな注意が、
ひつようなんだということを思い出しながら、
撮影していくことになります。


最初は、こういう作業を愚直に繰り返して撮っていく
わけです。




さて、もう一つ別の写真を見てみましょう。



「昼の食」
昼の食.jpg
(フオトコン誌より)

(28ミリ~300ミリ)



この写真は、「自由の部」で「金賞」に輝いた作品です。

選者は、ベテラン 「桜井秀=70代」 氏です。

広告端を歩んできた人でその種の「毎日広告賞」を受賞
しています。
「アメリカ西部」「海」などをライフワークとして、
今なお、精力的な活動をしています。


それでは、写真②の感想に移りましょう。


この写真は初心者でも、分かりやすい写真ですね。

豆絞りのタオルをかぶったまま昼の食事を摂っている場面です。

望遠で、アップにして撮った「ボリューム感」のある
なごやかなひと時を撮っていると思います。


私は、初歩の頃、「28ミリ」オンリーでしたので、この場面をとるのは、
少し難しいかなと思います。

でもその頃の私なら、ちょっと声をかけて撮らせてもらっていたでしょうね。

そして、右により、右端のお母さんの直近にポジションを取ります。

カメラ位置を少し上げて、背景(おそらく田んぼでしょう)を入れ、
環境の状況を入れることで、どんな場所で昼を迎えているかが
うかがえます。

広角なら、かなり先まで映り込み状況説明をしてくれる
だろうと、思います。


作者の場合は、多分「失礼かな」と遠慮して、
中望遠でアップをねらったかな?と思われます。



では、選評は、どうでしょうか?


 
・ < 「桜井秀」氏の評 >


 おいしそうなおにぎりが強烈に目に入ります。
また、望遠レンズ で画面を圧縮し、3人のお母さんたちを
上手に配置しています。

特に真ん中のお母さんの 表情 がよく、まさに
”日本のお母さん” という感じがうまく出ています。

スナップ写真の命ともいえる ”リアル感” のある作品になりました 」


ここでも、また「表情の良さ」がでてきましたね。

そして、もう一つ大事なことがあります。

それは 「リアル感」 が出たとおっしゃっていることです。

この写真は、現実がありのまま、ウマク表現されています。

この感じは、「広角」 では微妙に
ちがうところです。


この辺の調整は、撮っているうちに、徐々に分かって来るものです。

何度も撮っているちに、自然に「カン」というものが養われてきます。


そのために、カメラ雑誌の選評は、繰り返し繰り返し読んで、

「良い写真」 とはどんなものかを会得していって下さい。

そうすることが、良い写真を撮るコツでもあります。

繰り返しているうちに、コンテスト1次通過したり、
2次通過したりという風に腕が磨かれてきます。

なかなか、コンテストに、入選しない人を見ていますと、
徹底して「評を見返す」ことをやってない人が多いです。


繰り返しの中で「センス」や「才能」が養われていく
のです。

このことは、多くのカメラマンを通して、イヤというほど、
思い知らされてきた事実と言って過言ではありません。


「評」によって、良い写真を知り、その知識を基に撮影をする。

ウマくいかなければ、再度「選評」を読み返す。

カメラ雑誌は、多くのプロの選評が、満載です。

こんなこと、学校では考えられません。

どうか、どうか、カメラ雑誌でプロが選んだ写真の
の評価を

「自分の撮った写真の評価と思って」

真剣に、徹底して身につけていただきたいと
思います。






スポンサードリンク


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。